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準拠枠
2017-11-11
今日の物大の講義内容は、メンタルヘルスについてでした。
産業カウンセラー協会の皆さまが講師となり、講義やワークを行いました。
私自身も産業カウンセラーなので、非常に興味を持ち期待して講義に臨みました。
 
ワークでは様々な取り組みが行われ、人それぞれ多様な考え方や自分の基準があるということを再確認しました。
この自分の基準、ということについては産業カウンセラーの養成講座時代に講師の先生から嫌と言うほど学んだ記憶があります。
心理学用語でいうと、準拠枠(ジュンキョワク)という言葉を使います。分かりやすく説明すると、個人のモノの観点・考え方・感じ方のことです。当たり前の話ですが、人によって物事の受け止め方って違いますよね。例えば同じ言葉を使っていても、その言葉の解釈が全然違っていたり、同じような出来事に遭遇しても人によって、「どうしよう」と不安になる人と「ラッキー」となる人がいたりします。それは人によってそれぞれ異なる準拠枠を持っているからなのですね。
ですので、誰かに相談をされた時
「わかる!そういうことってあるよね!私も同じ体験があるの。だからあなたの気持ち、よくわかる!」
と、あれこれアドバイスをしてしまうことというのは、相手の気持ちに寄り添わず、自分の準拠枠を押し付けているだけと言えます。
「うんうん。そんなことがあって、あなたはそういう風に考えているのね。」
と、自分の準拠枠を外し心を空にして、相手の準拠枠で話を聞くことができれば、より良い人間関係を作ることができると思いませんか。
この自分の準拠枠を一旦外す、ということはカウンセラーがカウンセリングをするうえで最低限必要な基本姿勢と言えます。
 
会社で上司が部下の話を聞くとき、お客様からの話を聞くとき、などにも応用できると思います。ただ、私自身の課題でもありますが、この傾聴をしっかりとした上で仕事の話をする、というのは非常に難しいことです。どうしても伝えたい事が自分の中にもあるからなのだと思うのですが、これを準拠枠と捉えてしまうと結局自分の伝えたいことは相手には伝わらないのですよね。この部分をしっかりと整理し、相手の気持ちに寄り添いつつ、相手が「こうしよう」と自分の準拠枠の中で思ってもらえることと、こちらの意図することの擦り合わせをしていけたらいいな、と思っています。
 
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